寒い。これからもっともっと寒くなるのかと思うと冬が苦手な私は今から憂鬱だ。沈んだ気分を吹き飛ばしたくて、昨年のパリの写真を久しぶりに見ていたら元気が出てきた。自分の心の記憶用に。と適当に撮ったのでいまいちですが、パリの空気感が少しでも伝われば…

デザイナーさんやメーカーさんが買いにこられる材料屋さん。ウィンドウにへばりついてじーーーーーーっと見ていたら、入り口にクローズと貼り紙が貼ってあったのに、中にいたマダムがウィングして開けてくれた。
 カーテンの裾に縫い付ける飾り物やタッセル、帽子に付けるお花や羽根、椅子の飾りリボンなど素敵な物がいっぱい。もっとたくさん買っておけばよかったと後悔している。この薄暗い感じがわくわく感を倍増させる。日本中から蛍光灯がなくなればもう少し情緒が出てくるのではないかと思う。町のドラッグストアやあのパチンコ屋さんでさえも、薄暗い中でだったらしゃれた感じになるのでは?とさえ思う。このルルのコート、パリのマダム達に大人気だった。肩をポンポンとされて、あるいは通りすがりにウィングしながら「とても素敵なコートね!」と言って褒めてもらうという事が何度かあった。60代位のおばさま集団に囲まれ、ちょっとあなた、写真を撮らせてもらってもいいかしら?と言われた時は、さすがにびっくりした。知らない人に気軽に声をかけて、いいコートねと優しい笑顔で言えるパリのマダムたち。余裕と優しさに満ち溢れている。にっこり笑ってメルシ〜としか言えなかったけど、いえいえ、何をおっしゃられますか!その美しい白髪にぴったりすぎる淡い色味のコーディネート、真っ赤な口紅とマニキュア、ヒールで颯爽と歩くその姿…足元にも及びません!と言いたかった。このコート、コレクションラインでは切りっぱなしだったのですが、切りっぱなしじゃなかったら良かったのに…というお客様がたくさんいらしたので、このところ人気のロング丈スカートにあわせて丈をかなり長めにし、切りっぱなしじゃないものを今季ショップ別注で作ってもらった。私が着ているのは、コレクションラインの切りっぱなしの膝丈です。先日のUSJのブログで着ていたのが今シーズン作ってもらった別注のコート。撥水性のある素材で春秋冬と着れる素材の羽織物はとても便利で着用頻度が高い。インナーダウンを着込み、ロングスリーブの手袋をすれば真冬でもとても暖か。蚤の市でかわいいものを探し中。
お裁縫が苦手でボタン付けで精一杯な私だけれど、いつもかわいいボタンやリボンを見ると夢が広がって、帰ったらこれでスカートと、かわいいワンピースを作ろう!と妄想が膨らんでわくわくしながら買い込む。が、形になったことは一度もない。頭の中ではめちゃくちゃかわいい洋服が出来上がってるのだけれど…。短い丈がご希望でしたら、裾の丈直しもお伺いいたします。どうぞお問い合わせくださいませ。 映画「ビフォア・サンセット」を観ていたら、パリの街並みがたくさん出てきて、無性にフランスパンを抱えて石畳みの小道を颯爽と歩きたい気分になる。できることなら今すぐパリへ飛んでいきたい。ホームページはこちら