真夏の東京出張

照りつける太陽の下、38℃という暑過ぎて息をするのも辛い中、この日、私は渋谷のスクランブル交差点にいた。驚くほど人が多く、渋谷にいる人の半分以上は外国からこられた旅行者なのではないかと思うほど、英語、フランス語、スペイン語、アラビア語、インドネシア語、中国語、韓国語…その他何語か分からない言葉が聞こえるばかりで日本語がほぼ聞こえてこない。多くの人が行き交うこの交差点は海外で人気の有名スポット。観光客の方々が大声で、イェーイー！フォ〜！などと叫び、携帯で動画を撮りながらみんな大はしゃぎ。その熱気がさらに体感温度を上げていく。

そんな中、全くタクシーが捕まらず、仕方なくバスに乗り最寄りのバス停から展示会場まで10分弱歩く。着くとそこは2023年ウィンターコレクションの真っ最中。ウールのロングコートにセーター、手袋にマフラー、、あかん倒れそう…。でもそんなことも言ってられないのでコートを試着し、マフラーを巻き、新たにお取引きを開始するので社長さんや担当の方と挨拶を交わし、別注のお話しをし、とりあえずミッション終了。

来た道をそのまま戻る事ほどつまらない事はないので、せっかくだし、と違う道を歩いている途中、「あ、そういえばこの辺って…」と思い出し、前から行きたいと思っていたカフェへ。

ノルウェーのオスロに本店があるカフェ。お客さんのほとんどが外国の方だったので、オスロの本店に来たのかと錯覚するほどだった。

こーゆーところでは普通ゆっくりと雰囲気を味わいながらお茶すると思うけど、なんせこの気温の中、喉はカラカラ、かなり歩いて辿り着いたものだから、おっちゃんがぐびぐびとビールを飲み干し、あーーー！この一杯の為に生きてんなぁーーー！！ていう、あの勢いで一気にアイスティーを飲み干してしまった。ストローが付いてなかったものだからつい…。おしゃれカフェでそんな一気飲みする人なんている？！と、ぷはーー！と、飲み干した後にじわじわと笑いが込み上げてきて、一人でニヤニヤ笑ってたらヤバい人だと思われちゃう、と必死に笑いをこらえた。

というのも行きの新幹線で数年ぶりに缶のミルクティーを飲んだら想像以上に甘すぎて、やっぱり紅茶はストレートじゃないと。と、思ったからというのもある。紅茶は微糖じゃなく無糖が好き。

この日の新幹線のお供の本はこちら。

そして帰りの新幹線のお供は千疋屋のゼリーでした♡お高いので頑張った時のご褒美として、悲しい事があった時の景気付けとして買う、私にとって特別な贅沢おやつ。今日は大して頑張ってもないし、悲しい事もなかったけれど、暑かったから！という理由だけで千疋屋。

あーしあわせ〜♡夏はすいかとゼリーさえあれば生きていける。

先日、すいかが大好きと知っている夫が、「陽ちゃん！ほら、これ見て〜！」と、なんかすいかをかぶった女の子のキャラクター？を満面の笑みで見せてきて、私が　”きゃ〜♡なになにーこれーー？！かっわいー♡” と言うのを今か今かと待っている顔をしてこっちを見ていた。「…うん、、あのね、そーゆーことぢゃぁないのよ。すいかが好きやからって、すいかのキャラクターが好き、っていうんは違うんよ。」

しっぽをちぎれんばかりにブンブン振りながら凄い勢いで走り寄って来て私の太ももあたりを前足でつかみ立ちしながらキラキラした目でキャンキャン言って私を見上げていた犬がぴたりと動きを止め、とぼとぼと肩を落とし自分の犬小屋に帰っていくさまを見た。ごめん…だってでもちゃんと言っとかないと、またいらんもん買ってきたりするやん？　”気持ちだけいただいておく” この時ほどこの言葉がぴったりハマった事はない。