母のお誕生日を姉妹でお祝いするため、久しぶりに実家へ1人で帰って1泊した。お正月やゴールデンウィーク、お盆などには必ず帰省するが、姉妹や甥っ子姪っ子などが集まっていつも大騒ぎなので、ゆっくり1人でということは珍しい。3姉妹のそれぞれの部屋は何年も変わることなくそのままの状態で置いてある。学生時代に過ごした自分の部屋は、1980〜90年代の物で埋め尽くされていて、ここだけ時間が止まってるかのようだ。今、エイティーズが流行しているが、その時代が青春だった私から言わせれば80年代の自分のアルバムは、人生で最もやばい、見られたら絶対にあかんやつだ。オリーブが提案する左右色違いの靴下や靴を履き、安全靴や作業着がおしゃれ!と見出しにあると、とび職のおじさん御用達のお店にすぐさま買いに走ったものだ。中学入学のお祝いに、叔母からPINK HOUSEの大きな箱が届いた。真っ赤なリボンを解くとりぼんが胸元についた真っ白のキャミソールと、真っ白のティアードのロングスカート、ギンガムチェックのはおりものに赤のトートバッグとレースの靴下が入っていた。まさに、今朝見たNHK朝の連続ドラマ「半分、青い」で井川遥さん扮する若菜そのものだ。その叔母からの高校の入学祝いは、Y‘sのコートとギャルソンの服。高校生の頃はセールの初日は朝から並んでギャルソンの服を買い、そのまま学校に駆け込んでいた。(あの頃はアパレルブランドのセール初日は、朝7時オープンだった。)当時よく着ていたが、そのまま実家のタンスに入れっぱなしにしていたら、熟成され2018年にはヴィンテージと言われる代物になっていた。高校を卒業した春、入学式用として自分で選んで初めて買ったスーツは黒のジャンポールゴルチェのハーフパンツのスーツだった。学校にいる、今日はコンパだ、これから彼氏とドライブだと、平野ノラそのまんまの服を身にまとい、キャッキャ言ってるキラキラ集団を横目に、「わたしはあなたとは違うんです」と、いつかの総理大臣の言葉をかなり先取りして、あの頃の私は幾度となく心の中で言っていたように思う。スネークマンショーを聞き、デヴィッドリンチにはまり、そこからどんどんアングラな、しかし私としては真っ当な方へと向かっていた頃だ。どこからどうなってこうなってしまったのか、何がいけなくて何が良かったのか知る由もない。中学生の頃から毎月必ず資生堂のカウンターに行って貰っていた花椿。実家の本棚に大量にあった。今みてもとってもおしゃれ。お人形はピアノの上にずっと置いてあったポーニちゃん。若いスタッフには新鮮かな?と思ってお店に持っていって置いてたら、さっそく写真の小道具に使ってくれていた。

 

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