開業以来20年間、「世界のベストレストラン」で5度の世界1位を獲得している、世界一予約の取れないデンマーク・コペンハーゲンのレストラン、「noma」。

2015年の1月から約5週間、「マンダリン オリエンタル 東京」に期間限定でお店をオープン。オーナーシェフのレネ・レゼピさんはコペンハーゲンから77人のスタッフ全員と共に来日し、予約開始から1日で3,600人のリストが埋まり、ウェイティングリストは62,000人を越えたという。

そのnomaが、3月15日から10週間、期間限定で京都に100人のスタッフと共に再び来日している。世界一予約の取れないレストラン、この度も受付開始と共に予約は全て埋まりウェイティングリストもきっと前回を超えていることだろう。

そんなnomaに、「一緒にお食事に行きませんか?」とインポートブランドのお取引き先の代表から夢のようなお誘いを受け、素晴らしい時間を過ごしてきました。

入り口までの道のりもnomaらしい演出で、期待に胸が高なります。

湯葉と行者ニンニク、麦麹と赤生姜、トマトの花、桜の葉、ポーレンのジェル。(ポーレンとはミツバチが花々を巡って集め、団子状にして巣に持ち帰った花粉のこと。スーパーフードとも言われています。)

知らない方々と一緒に大きなテーブルを囲み、会話を楽しみながらお食事を頂くというスタイル。

海外からこのお料理を食べる為に来られた方も多く、ご一緒した方々は、海外から、東京から、名古屋から…と多彩。働かれているスタッフの皆さんはもちろん、メニューの説明も、テーブルでの会話も英語が飛び交う空間でしたので、海外に来たような感覚になりました。

熱く熱した石が入った出汁に海藻をしゃぶしゃぶして。

特筆すべきは、代わる代わるにお料理を運んで来てくださる方がすべてシェフで、担当したお料理が出来上がったらそれを運んでお料理の説明をしてくださるという事。全然肩苦しくなく終始笑顔で、友人を自宅に招いたようなラフさがあり、作ったご本人なので、どんな質問にもすぐに答えてくれる。これは何?と尋ねると奥から素材を持ってきて下さって、丁寧に説明をして下さったり。直接、盛り付けが素敵!とか、美味しい!と伝えられるのもとてもいいですね。

「コールド チルド ストーン?」と尋ねると、京都の川辺で拾った石よ。と教えてくれた。氷の上に乗っているのはよく冷えた甲イカ。そして箸置きも京都の川で拾った石なのだそう。

タケノコとヤリイカの出汁。

お豆腐と生アーモンド。

こちらは温かく温めた石とお魚。

お肉?いいえ、蓮根です。

山菜。

伊勢海老。

半分に切ったトマトをうつ伏せにしてザルで数時間かけて水分を落とし、そこに昆布とスモークしたとうもろこしを入れ…という、燻製と藁の様な匂いがする今まで出会ったことのない味覚のジュースでした。私の英語力ではこの先のレシピの説明が理解出来なかった。半年、いや3ヶ月でいいから今すぐ留学したい。

緑米と薔薇。緑米は古代米の一種で皮の部分にクロロフィルという緑色の色素を含む品種で、赤米、黒米と同様に縄文時代に中国から伝わったと言われており、高い栄養価を持っています。栽培がとても難しく、全国でも生産例が少ない為、貴重種で幻の米と言われています。
モチ系品種ですが、普通のもち米より粘りが強く甘味があり、亜鉛やマグネシウム、繊維質を豊富に含み血液浄化や精神安定などにも効果があるそう。

しじみ?いえいえ、昆布の上にのっているのはソルベ。なんと、スイーツなのです。

これは何?ドライ苺?なんと苺のお餅でした。

右横のは焼きプリン?いいえ、これはカニステル。フルーツですが甘いかぼちゃのペーストのようなお味です。

暖簾の後ろには、レネ・レゼピさんがいらっしゃいました。俳優さんのようなとてもかっこいいお方です。

帰りに素敵なお土産まで頂きました。

ホワイトティーの独特の香りが部屋中に漂っていてとても心地良い。暫くはそのままにして余韻に浸っています。

コート(ルールロジェット)

2023AWに、ルルに別注でウールのロングコートを発注しています。お楽しみにお待ちくださいませ。

とても素敵な体験ができました。ご馳走様でした。ノーマは、「ノーマであり続けるために変わる必要がある」として、コペンハーゲンのお店を2024年末で閉店し、レストランは2025年から「広いテストキッチンと巨大な実験室」として研究や開発を主体にし、これまでのように世界中に出かけ、「シーズン」と呼ばれる期間限定での営業を行うことになるという。

またいつかレネ・レゼピさんの作る、さらに進化したお料理をどこかの国で食べる事が出来るように日々頑張りたいと思います。

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